【遠征記録】雪雲を乗り越えて

はじめに

前回のよくわからない記事に引き続き、福島県の木戸ダムへ遠征した際の記事となります。今回はいつも通りのスタイルでいきます。

前述の通り、当夜は強い冬型の気圧配置で、西風が強く、時折雪雲が飛んでくる不安定な天気が続いていました。月没は21時ころでしたが、西側に山があることから山の下に早々に月が沈むこと、機材の展開も早々に終わったため20時前から撮影を開始しました。

本日の機材はいつもの3セット。FS-60CB+X7i、 Samyang 135 mm*2台+X5, X2のツインマウント、タイムラプス用のSamyang 8 mm+D5100でした。
本来は天リフさんのみん100企画用にツインで魔女を、FS-60CBでNGC2170を撮影する予定でしたが、オリオン座付近が雲の通り道になっていたようで、天候が安定しないと判断しました。そこで、天頂付近で雲も通らない、ペルセウス座を攻めていきました。ツインマウントはSh2-216付近の担当、FS-60CBはNGC1333担当としました。

SCWは23:30頃には西から雲が湧いてくる予報となっていたことから、内心は相当焦っていました。特に、今回の対象はどちらも相当に淡いものです。1分1秒でも長く露出を確保したい。できれば日付変わるまでもってほしい・・・と思っていました。

空の状態

今回訪れた木戸ダムは、私にとって初めての場所でした。こちらのブログにて発見した場所で、前評判もよさそうなことから訪れました。
前評判通り、ダム湖上にかかる橋には街頭があり、終夜消えることはありませんでした。ただし、ナトリウム灯であり、ある程度離れていたため、そこまで気になることはありませんでした。

さて、当夜の空の状態ですが、下の動画をご覧いただければわかるように、月が沈むころから全面快晴となり、1時ころまで安定した空が続いていました。これは予想外の収穫となりました。やはり私の勘ピュータは間違っていなかった。

空の状態

流星

撮影も初めて車に戻り、再び撮影の様子を見に行った瞬間、明るい流星を見かけました。1秒くらい?かけてゆっくり流れる流星でした。対地速度でどのくらいなんだろう・・・この日の目立った流星はこれ一個のみでした。

流星
OpticsSamyang 8mm F3.5
Corrector
Filter
Focal length8 mm
F stopF5.0
CameraNikon D5100
ISO3200
Exposure30 sec
Date19-Dec. 2020 19:57-
Mount
Guiding
SoftwarePhotoshop
撮影条件

淡い・・・Sh2-216

撮影結果です。合計8時間以上の露光をかけましたが、あまりに対象が淡すぎるため撃沈しました。来年にはHa, OIIIを撮り増しして仕上げたいと思います。

Sh2-216 and Sh2-221
OpticsSamyang 135mm F2.0
Corrector
Filter
Focal length135 mm
F stopF3.2
CameraCanon EOS Kiss X5 (HKIR modified)
Canon EOS Kiss X2 (HKIR modified)
ISOX5: ISO800
X2: ISO400
ExposureX5: 57*240 sec
X2: 54*300 sec
Total: 498 min
Date19-Dec. 2020 19:51-
MountCelestron Advanced VX
GuidingAutoguiding w/ QHY5L-II+mini scope(130mm)+PHD2
SoftwarePixInsight, Astro Pixel Processor, Photoshop, BackyardEOS, PHD2 Guiding
撮影条件

NGC1333は仕上げ中です・・・なにはともあれ、満足のいく2020年撮り納めとできました。

“【遠征記録】雪雲を乗り越えて” への6件の返信

  1. そーなのかーさん初めまして。木戸ダムの記事を書いたhanaと申します。
    動画を拝見するに第5駐車場で撮影なさっていたみたいですね、空にはご満足いただけましたか?
    電柱?のような棒が邪魔ですが、トイレもあって安心の観測地だったかと。

    茨城在住なので木戸ダムまで出張ることはあまりないですが、現地でお会いした時は
    宜しくお願いします。

  2. hanaさん、はじめまして。勝手に紹介してしまいすみませんでした。
    静かな森の湖畔広場とかいう名前の駐車場でした。橋の明かりが気になりましたが、結構暗くて快適でした。
    電柱は確かにありましたが、うまく陣取ればこちらも気にならない感じでした。
    私もあまり行くことはないですが、今年は冬型が強くなりそうなのでまた行くかもしれません。お会いした際はよろしくお願いいたします。

  3. 木戸ダムよさそうですね。
    動画を見ると,ちょうど雲の通り道の間に位置しているような感じで,これが北西方向の地形由来なら冬型の時の強い味方ですね。高速から近いのもポイント高いです。

    Sh2-216,分子雲が結構出ているのにHaがこんなに淡いとは。しかもぎょしゃ座の星の多いところだから,ナローじゃないと無理そうですね

    1. snct-astroさん、コメントありがとうございます。
      確かに、北西に阿武隈高地があるのでそれが雲を遮ってくれているように見えます。高速はならはスマートICが24時間開いているのではやま湖よりもアクセスがいいかもしれません。
      視界の開け方ははやま湖とよく似ています。南に低い対象を狙うには不向きと思われます。
      Sh2-216はこれで完成にはせず、ナローを撮りまししようと思います。そのため強調も現時点でかなり控えました。

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