ZWO EFW miniで31 mm枠無しフィルタと1.25″枠ありフィルタを併用する

私がASI294MMで撮影に使っているフィルタホイールは、EFW miniです。5スロット空いているので、L, R, G, B, ともう一個フィルタがセット可能です。LRGBについては、当初所有していた1.25″枠ありだとフィルタ径が小さくケラレが発生するため、31 mm枠無しのフィルタを購入しました。一方、Ha, OIII, SIIについては、目立ったケラレもなかったため、SVBONYの1.25″枠ありをそのまま使用しています。

問題

ここで、ある問題が生じます。31 mm枠無しフィルタを固定する際に使用するリング状の枠が、1.25″フィルタの枠と干渉するのです。図面を見てもわかるように、枠の固定に使用するねじ穴が、フィルタ取り付け部に非常に近接しており、フィルタ枠にかかってしまいます。EFW miniの大きさを実現するために、隣りあったフィルタの固定用ねじ穴を共通にしており、致し方ないことといえます。

EFW miniの形状 公式サイトより引用

解決

最初に考えたことは、1.25″のフィルタ枠を取り外して、中のフィルタだけを直接マウントすることです。しかし、フィルタ取り付け部の開口はM28.5となっており、フィルタ径(約φ27.5 mm)よりも大きくなっています。最初はTwitterでお世話になっているやまぎりさんのブログを参考にアダプタを作製しようと考えましたが、私は3Dプリンタを持っていないうえ、薄肉すぎる部分ができてしまうために、DMMの3Dプリントサービスも断られてしまいました。

作ろうとしたアダプタ(図中ピンク色の部分)

リングを別体で作製して後で接着することも考えましたが、私は手先が器用でないので諦めました。ふと、取り外した1.25″のフィルタ枠を見て気づきました。この枠はフィルタの上からリングをねじ込んで固定しているのですが、このリング、M28.5オスのねじが切ってあるように見えます。ピッチさえ合えば、EFW miniにリングが装着できそうです。

1.25″フィルタのフィルタ押さえ

実際に装着してみると、ぴったりはまりました。これで1.25″のフィルタが取り付けられそうです。

EFW miniに装着してみる

次の問題と解決

ところが、次の問題に出くわしました。EFW mini用のフィルタ押さえは3か所の固定ねじのうち、2か所を隣接するフィルタ押さえと共有しているため、5個同時に取り付けようとすると、5個目のフィルタ押さえが傾いてしまい、固定がうまくいきません。そこで、2か所の共通ねじ部のうち、片方を逃げるような形状のフィルタ押さえを考えてみます。この形状であれば、既存のフィルタ押さえとも共用でき、5か所すべてにフィルタをマウントすることが可能になりそうです。本来であればフィルタ押さえはできるだけ薄い材料で作製したかったのですが、加工サービスの都合上、t = 0.8 mmのアルミ板(A5052)、艶消し黒アルマイト仕上げとしました。

EFW miniに5個のフィルタ押さえを取り付けてみる
片方の共通ねじ部を逃げる形状のフィルタ押さえ(図中ピンクの部品)

早速届いて装着してみると、狙い通り隣のフィルタとも干渉せず、5か所すべてにフィルタをマウントすることができました。

作製したフィルタ押さえを取り付けてみる

実写

最後に、実際の天体を撮影してみた結果です。撮影画像、フラットともに異常なケラレやゴーストはみられません。これで、LRGBHa5色の撮影がスムーズにできるようになりました。

撮影画像(Ha)
今回紹介の方法でマウントしたHaフィルタを取り付けて撮影したマスターフラット

補足: 枠無しフィルタの取り扱いについて

枠無しフィルタを取り扱うのは大変気を使います。素手で表面を直接触ればフィルタを汚染しますし、ピンセットでつかもうとすればフィルタを損傷する可能性があります。そこで、HOZAN製のバキュームピック P-830を導入しました。これであれば、表面を傷つけずにフィルタを取り扱うことができ、大変気に入っています。

バキュームピックを用いたフィルタの取り扱い

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