R200SSのメンテナンス

私のメイン機とも言える、R200SS。これはとある知り合いの方から譲っていただいたものです。その知り合いの方も中古で購入したため、私で3オーナー目となります。
銀河を中心に2年間にわたって使用を続けているのですが、長いことまともな星像が得られない状態が続いておりました。

補正レンズには、公式サイトで『写野全面にわたり鋭い星像を結びます』と謳うコレクターPHを使っております。

しかし、実際の星像は下図のように、鏡筒の姿勢によって星像が変化するという課題がありました。また、オートガイドをしているにもかかわらず、星像が一方向へ流れるという課題もありました。これは主鏡の固定が不十分で、撮影中に鏡筒の姿勢が変化するにしたがって主鏡の姿勢が変化することによって起こっているだろうと考えていました。

星像の動き(240 s*37 frame, オートガイドあり)
星像の動き(比較明)

主鏡を洗浄しようと主鏡セルを取り外したところ、主鏡の固定方法に問題があることに気づきました。今回は自分のR200SSが抱えていた問題と、その改善について記載します。

課題

まずはR200SSの主鏡セルを取り出し、分解しました。

主鏡セルを分解

主鏡セルの裏面を見ると、6か所の穴が空いています。ここに黄銅製のプレートを挿しこみ、いもねじで押さえつけることで主鏡を側面から固定する構造となっています。ちなみに、このプレートは両面テープで主鏡と接着されているため、いもねじを緩めてもすぐには外れません。カッターで両面テープを引きはがすことで、ようやく取り外すことができました。
しかし、私が分解したときには、そのうちの3か所しか固定されていませんでした。(上の写真でプレートが3枚しかないのはそのためです。)これでは撮影中に主鏡が動いたとしても不思議ではありません。重量のある主鏡を動かないように固定する、かつ主鏡を圧迫しないように圧力を逃がすためには、できるだけ広い面積で受けるのが良さそうです。実際に、この主鏡セルでは、側面のプレートにはコルクが接着されており、主鏡に当たってたわむことで、広い面積で主鏡と接します。このようなプレートで側面6か所を押さえることで、主鏡を動かないように固定していると考えられます。

主鏡セルの裏面

Vixenに写真を添付して問い合わせたところ、やはりこの主鏡セルは側面6か所で主鏡を固定していること、また主鏡セル用当て板については販売しているとの回答をいただきました。また、主鏡押さえツメ(下図黒色の部品)も最新のものと異なるとのことで、こちらも発注しました。

主鏡セル用当て板(左)と主鏡押さえツメ(右)

主鏡セルの組立

公式の回答をいただいて安心したところで、早速主鏡セルを組立します。まずは主鏡の洗浄を済ませました。

洗浄した主鏡

組立に入ります。はじめに、主鏡セル用当て板を、主鏡セルの穴内に固定します。主鏡セルの裏側(下図上側)から当て板を差し込むと、突き当たる位置があります。しかし、その位置で固定する機構がないため、細く切った両面テープで主鏡セルの内壁に貼り付け、仮留めを行いました。のちにイモネジを押し込んでいくことで、仮留めのテープが外れ、当て板が主鏡を押さえていきます。コルクに貼ってある両面テープの剥離紙はこの段階で取っておきました。

主鏡セル用当て板に両面テープを貼る
主鏡セルに当て板を仮留めする

続いて、当て板を仮留めした状態で、主鏡セルにバックプレートを取り付けます。取り付けたら主鏡を取り付け、イモネジを締めることで当て板を主鏡側面に接触させます。主鏡の圧迫に注意しながら、当て板を主鏡に押し付け、固定します。

主鏡セルにバックプレートを取り付ける

当て板による固定が終わったら、主鏡押さえツメを取り付け、遮光環を取り付けます。主鏡押さえツメは主鏡と接触しないので、遮光環が外れない程度の力で留めておきます。これで主鏡セルの組立は完了です。

主鏡押さえツメ、遮光環を取り付ける
主鏡押さえツメ、遮光環は主鏡と接触しない

撮影結果

光軸調整を行い、実際の天体で効果を確認しました。以前の状態では流れることの多かった240 s露光でも、星像はきれいな円形となりました。(ディザリングをかけているため、星像はフレーム間でランダムに動いています)

改善後の星像の動き

新品でR200SSを購入された方は関係ない話ですが、市場に流通している中古品の中には、主鏡の固定方法が異なる旧タイプの主鏡セルも存在するようです。(私のR200SSについている主鏡セルは主鏡の固定方法を見直しした新タイプとなります。)
中古で購入された方は、ご自身の主鏡セルがどのような状態か、確認されてみると良いかもしれません。

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