FITS4WIN2: FITSファイルの情報をエクスプローラーで一覧表示

はじめに

突然ですが、筆者はモノクロカメラを入手しました。本当はASI2600MMが欲しかったのですが、当然そんな予算もあるはずなく、小センサーのQHY5III174Mとしました。

http://www.kyoei-tokyo.jp/shopdetail/000000007220/

ついにこれで筆者もモノクロLRGBデビューと行きたいわけですが、天体カメラの吐き出すFITSファイルには強烈な欠点があります。

Windowsのエクスプローラーでは、露光時間やその他一切の情報が表示されません・・・

何だねこのファイルの羅列は

当たり前といえば当たり前なのですが、今までデジタル一眼の吐き出すRAWファイルを扱っていた身としては、エクスプローラーで露光時間を見て選別をしていたため、不便です。

そこで今回は、エクスプローラーでFITSファイルのヘッダー情報(ゲインや露光時間などなど・・・)を表示できて、さらにその情報で並び順をソートできるという、私のためにあるような便利ソフトの紹介をしたいと思います。

FITS4WIN

そのソフトは、FITS4WINという名前です。オーストラリアのAstroshedさんという方が開発されているソフトです。

名前の通り、Win標準のエクスプローラーでFITSを対応させるという思想で開発されたアプリケーションとなります。値段は75 AUDと、機能を考えると少々お高めですが、利便性を考えれば十分です。

導入は一般的なソフトと大きく変わらないため、割愛します。

FITS4WINの機能

2時間ほどしか触っていないため、すべての機能を到底把握できていないため、特に便利だと感じた機能について簡単に紹介します。

Win標準ビューワでのFITSファイルの表示

通常の環境では、FITSファイルは不明なファイルとして、どのアプリケーションにも紐づけされていません。一般的には、天体写真の画像処理に特化した処理ソフトや、FITSファイルのビューワなどで開くことが多いと思います。

ただ、こちらのソフトをインストールすると、ダブルクリックでWin標準の画像ビューワが立ち上がり、画像を確認できます。当然、標準ビューワの機能である画像切り替えも問題なく行えます。

これは便利です。私は、PixInsightなどのソフトウェアに読み込ませる前に、ファイルを整理する段階で(これ何のファイルだっけ?)となることが多いため、ダブルクリックですぐ確認できるメリットはとても大きいです。

見える、見えるぞ!

エクスプローラーへのFITSヘッダーの表示

これこそが、このソフトを購入した最大の動機です。

なんと、エクスプローラーから、FITSファイルの露光時間やゲインなど、FITSヘッダーに記録されている情報を見ることができます。しかも露光時間順にソートするような、便利操作が可能となります。

これで使い勝手はRAWファイル同等となりました

エクスプローラーの詳細表示で表示できるオプションは下図のように、ヘッダーに記録されている主要な情報はほぼ選ぶことができます。Wind speedとか、使いどころのわからないものまで数々・・・

一生使わなさそうなパラメータも並んでいる

天体カメラ撮像の強い味方

このように、FITS4WIN2は天体カメラで撮影したFITSを整理するうえで、非常に便利な機能を兼ね備えています。価格はやや高価ですが、導入する価値は十分にあると感じました。

14日間の無料お試しも可能なので、気になる方はサイトを覗いてみてください。

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