チリリモート運用の準備(2)契約~機材発送

前回の記事に引き続き、チリリモートの運用について、準備状況のアップデートです。記事を執筆した2022/10/4時点では、リモートホスティングサービスを提供するObstech社との契約取交し、向こう1年分のサイト利用料支払い、サイトで使用する機材の送付、受取まで完了しています。今回は、一連の手続きの中でポイントになりそうなことをかいつまんでご紹介いたします。

Obstech社との契約

丹羽さんの仲介により、Obstech社のCEOへ、今回提供されるサイトを利用したい旨の連絡をしたところ、早速pdfで契約書が送られてきました。中身は基本的なことで、利用にあたって問題になりそうな点はありませんでした。わからないことは事前に丹羽さん経由で確認していたため、スムーズに進められました。pdfを印刷し、最終頁の署名欄に手書きで署名、再度スキャンしてpdf化し、Obstech社へ返送したところ、1日程度で先方のサインバック版が送付され、取交し完了となりました。対応が早くて大変助かります。

サイト利用料支払い

続いて、Obstech社より、向こう1年分のサイト利用料支払いのInvoiceが送付されました。内容はサイト利用料と送金手数料(Obstech社が送金された金額を受け取る際の手数料)でした。送金方法はwire transfer (電信送金)と指定がありました。海外へ送金する際の一般的な方法で、多くの銀行で対応が可能です。今回は私のメイン口座でもある楽天銀行を使用しました。海外送金の手数料が安いのも魅力です。

送金の際の通貨はUSDとなっていました。サイト利用料はCLP建てであり、Invoice作成日のレートを使用して換算した金額が記載されているとのことでした。楽天銀行は、CLP建てだと送金できないため、USD建てでの送金だと大変助かります。なお、電信送金の手続きに時間がかかりそうだったため、「Invoiceに記載の納期までに支払いが完了できない場合、再度最新のレートで見積金額が変動するのか」と尋ねたところ、「Invoice作成日ベースの金額を変更することはない」との回答でした。この点は安心です。とはいえ、皆さんご存知の通り急激な円安の影響で、USD/JPYのレートが急激に悪化しており、最悪に近いタイミングでの送金となってしまいました。こればかりはどうしようもありません。

楽天銀行での電信送金の手続きが完了してから1週間程度で、Obstech社より送金を受領した旨の連絡と証憑が送られてきました。これにて送金手続きも完了です。

機材発送の準備

次に、機材発送の準備を行いました。海外へ荷物を発送する機会はなかなか多くないと思います。日本国内の宅配便と同じ内容もありますが、特に違うのは、荷物の梱包、クーリエの選択と発送書類の作成、輸出入の費用でしょう。

荷物の梱包

今回送付する荷物は、鏡筒、カメラ、フィルターホイールとその周辺機材類です。鏡筒で1梱包、その他で1梱包の2個口で発送することにしました。鏡筒はビクセンより正規の外装箱と梱包資材一式を購入しました。外装箱はかぶせ箱のうえ、段ボールもダブルフルートとなっており、海外発送に堪えうる強度を持っていそうです。また、鏡筒は発泡スチロールで保持されており、外装箱と接触している部分がないため、段ボールに衝撃が加わったとしても、直接鏡筒に衝撃が加わることはなさそうです。メーカーとしても国内向けと国外向けで梱包仕様を分けたくはないでしょうから、国外への発送に堪えるような包装設計となっているはずです。メーカーの包装設計を信用して、このまま送ることにしました。

鏡筒の外装箱

余談ですが、鏡筒には我々星沼会のステッカーを貼りました。ロゴデザインはフリーランスデザイナーのこさわさん、それをだいこもんさんが印刷してくれました。

星沼会ステッカーを貼り付けました

次が、その他の機材の梱包です。こちらの梱包ガイドを参考に、ボックス・イン・ボックスをまねしました(実際は3重)。はじめに、機材を購入した際についてきた箱へ機材を戻します。次にそれらを隙間がないように箱に詰め、さらにその箱が入る大きさの箱に入れます。隙間には緩衝材を詰めて完了です。

箱の中身

クーリエの選択と発送書類の作成

個人が海外へ荷物を発送する際には、国際宅配便(クーリエ)を使用することになります。このようなクーリエの大手としては、DHL, UPS, FedExなどが挙げられます。高額な品物を運ぶことになるので、大手の会社を選ぶのが良さそうです。今回は送料を前述の3社で比較し、もっとも安かったFedExで送ることにしました。営業所が宮城県内にあること、過去にFedExで荷物が配達されたときに対応が良かったことも好印象です。

海外へ荷物を発送する際には、送り状(Air Waybill, AWB)とInvoice (通常はCommercial Invoice)の2点が必要になります。クーリエで発送する場合は、どちらもクーリエのサイト上で作成することができます。送り状は日本国内の宅配便で使用するものと同じようなもので、輸出者と荷受人の住所や氏名、連絡先などの情報、荷物の大きさ、内容物の簡単な説明、追跡用の番号とバーコードなどが記載されています。こちらは日本国内の宅急便を利用するのとほぼ同じ感覚で作成することができます。

Invoiceは発送する品物の名称や数量、重量、HSコード、製造国、単価などを記載するものです。これは通関の際に使用する書類であり、税関では荷物が輸入される際に、これらの情報をもとに関税やその他税金の金額を決定しています。内容に明らかな間違いがある場合は荷物が返送されたり、罰金をとられたりする可能性があるため、確実にもれがないよう申告する必要があります。また、今回は送った品物を誰かに販売するわけではないので、この品物が商業的価値を持たないことを明記します。例えば、”No commercial value, value for customs purpose only”などと書くとよいでしょう。また、チリの荷受人へ荷物を発送する際は、RUT # (納税者番号、Tax IDなどとも呼ぶ)をInvoiceへ必ず記載しなければなりません。今回は、Obstech社から送付されたInvoiceに記載がありましたので、そちらを記載しました。

今回迷ったのがInvoice申告価格です。今回送る品物は中古品(一部新品も含みますが、開封済のため良いでしょう)のため、多少は償却が進んでいると仮定して、新品の購入価格の20%をInvoice申告価格としました。また、FedExのInvoice作成機能を使うと、作成したInvoiceを事前に税関へ電子送信できるようです。今回はこの機能を使ってみましたが、スムーズに通関されたようなので、使用することをお勧めします。

AWBとInvoiceの作成が完了したら、2部を紙で印刷し、Invoiceの署名欄に手書きでサインします。荷物に貼り付けない状態で、営業所に持ち込むと、営業所の方が専用の袋に入れて荷物に貼り付けし、発送してくれます。

輸出入の費用

今回は航空便で発送していますので、多額の費用がかかっています。今回は8.5 kg + 17.5 kgの荷物を2個口で送付して、発生した金額は次のようになりました。

  • 輸送費用 (AIRの輸送費用、貨物の取扱手数料など含む): 約14万円
  • 各種税金(通関手数料、関税、その他税金など): 約9万円

チリの場合、Invoice申告価格に対して、関税が6%, VATが19%かかるようです。高いですね・・・

機材の到着

9/26に機材を発送したところ、10/1に、先方より到着した旨の連絡がありました。早速開封、検品して写真を送ってくれました。画像の通り、大きなダメージもなく到着したようです。現在は、早速サイトへの設置準備を進めてくれているようです。ファーストライトが楽しみです。

チリで開梱された鏡筒
外装に異常はありません
中身も外観は問題ありません

“チリリモート運用の準備(2)契約~機材発送” への1件の返信

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です